ビジネスでアドバイスする際は ‘might want to’ で
中学校でHave toやMust、そしてShouldなどの使い方を学んだ時に、Shouldは「したほうがいい」、そしてHave toやMustは「しなければならない」と教わったのではないでしょうか?
また、Have toよりもMustのほうが強い意味がある、とも教わったかもしれません。
これらの表現を使ってアドバイスをすることもできますが、時には失礼な響きになってしまうこともあります。
例えば、同僚に「取引先に連絡したほうがいいんじゃない?」という時。
You have toやYou mustを使うと非常に強いニュアンスになってしまいますし、叱責をしているようなニュアンスにも。
You shouldはそれより弱いとはいえ、同僚ですから上下関係がありそうなShouldはやや憚られる表現です。
そんな時に使える便利な表現がYou might want toです。
この表現が便利で、同僚や仲間同士で使えるのには、いくつかの理由があります。
その1つ目はMight。Mayの過去形ですが、このように仮定法の表現を使うと表現が柔らかくなります。
Will you do me a favor?(お願い事してもいい?)とWould you do me a favor?では後者のほうが丁寧で控えめ。
それと同じように、You might want toという仮定法の表現を使うことで丁寧で間接的な表現になります。
2つ目の理由はWant to。「〇〇したい」という意味。
「あなたにとっていいことがあるんじゃない?」=「あなたは〇〇をしたいと思うよ」の意味で使われます。
相手に「するか、しないか」の選択肢を与えています。
したがって「連絡してみたら?」という時に、You should email Mr. Tanaka.とYou might want to email Mr. Tanaka.だと、後者のほうが自然なアドバイス。
前者はただ「メールしてみたら」と言っていますが、後者では「するとあなたにいいことがあるよ」というニュアンスも含まれます。
そのため、ただのアドバイスではなく「あなたのことを思ってのアドバイス」のイメージになります。
You should take an umbrella with you today.は単純に「傘を持っていくとよいよ」ですが、You might want to take an umbrella with you today.は「持って行かないと、濡れて困るよ」という心配している気持ちが見え隠れします。
筆者:木内 裕也 PEGL[ぺグル]-実践ビジネス英語講座-講師
ミシガン州立大学アメリカ研究博士号取得。国際会議、企業間交渉、テレビ放送などでの同時通訳ならびに実務翻訳を中心に活動。バラック・オバマ元大統領の自伝、マイ・ドリームの翻訳者。アフリカ系アメリカ人の歴史と文化を学術専門分野としてデトロイトやボストンなどで研究を行う。ミシガン州立大学では、アメリカ研究、大衆文化の授業を担当。上智大学で通訳講座を担当した経歴も持つ。TOEIC、TOEFLで満点、英検1級など主要な英語資格検定で最高峰の記録を持つ。
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