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グローバルマインドでは不必要に下げるより上げる表現を

グローバルマインドでは不必要に下げるより上げる表現を

最近では、日本語でもあまり「愚息」や「愚妻」といった表現を耳にすることが少なくなっています。
それでも「うちの主人がご迷惑をおかけしていると思います」とか「うちの息子は頭が悪くて」といった謙遜(?)な表現は耳にします。

 

英語ではこのような表現はしない、ということは良く知られています。
実際、アメリカで生活をしていると「そこまで言うか」というくらい家族を褒めちぎることも。
「うちの子は成績優秀で表彰された」と、子供の自慢をする親に「でも話によると、8割の生徒が表彰されたみたいだね」なんて言うことはできません。
しかし、ほとんど全員の生徒が表彰されていたとしても、それを誇らしげに言います。
また、自分の子供が表彰を受けなかった残り2割に入っていたとしても「すごく頑張っていた」と褒めます。
ただ、日本語の表現に慣れていると、例え外国語で話をして文化的に周りの人が自分の家族を褒めていたとしても、なかなか自分も同じように家族を褒めちぎるのは不自然に感じてしまう、ということもあるでしょう。
そんな時にはどうすればよいでしょうか?

 

1つ目のアイデアは、前出のように努力などについて言及すること。
「成績優秀」とか「売上トップだった!」という具体的な内容を誇らしげに語るのではなく、そのプロセスとなる「努力していた」「頑張っていた」ということに焦点を当てます。

 

2つ目のアイデアは、似たようにプロセスに焦点を当て「好き」ということを話します。
「仕事を毎日楽しんでいるみたいです」とか「毎週試合があって楽しいと言っています」の様なコメント。
どちらにしても、成績や業績が良いなど相対的な内容を誇るのではなく、努力や好みなどを口にすることで「他人より自分の家族の方が上」というメッセージを避けることができます。

 

また、欧米でも一概に相対的な内容を誇らしげに語るわけではありません。
「業績が良くて、上司から好まれている」と十分にわかっている家族が、例えば家族の上司に対して
I hope Melanie is performing well at work.
「メラニーが仕事頑張っているとよいのですが」
のように口にします。

 

そして、何か他人に褒められたら、素直にThank you.と返します。
「いえいえ、そんなことないです。佐藤さんの方がすごいです。」と、他人を持ち出す必要はありません。
家族を褒められたら「私もすごいなと思っています」と、素直に口にしましょう。
「家の中ではひどいんですよ」などと口にすると「この人はなぜ素直に喜ばないのだろう」と疑問に、そして時には怪しく思われてしまいます。

 


 

筆者:木内 裕也 PEGL[ぺグル]-実践ビジネス英語講座-講師
ミシガン州立大学アメリカ研究博士号取得。国際会議、企業間交渉、テレビ放送などでの同時通訳ならびに実務翻訳を中心に活動。バラック・オバマ元大統領の自伝、マイ・ドリームの翻訳者。アフリカ系アメリカ人の歴史と文化を学術専門分野としてデトロイトやボストンなどで研究を行う。ミシガン州立大学では、アメリカ研究、大衆文化の授業を担当。上智大学で通訳講座を担当した経歴も持つ。TOEIC、TOEFLで満点、英検1級など主要な英語資格検定で最高峰の記録を持つ。

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