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Specificallyなどの単語で誤解を避ける

Specificallyなどの単語で誤解を避ける

 

皆さんは、取引先などと話をして、「そうじゃなくで、別の意図をしていったんだけど、誤解されてしまった」ということはありませんか?

 

例えば、「今後はアジア圏に一層の投資をしたい」と言ったら、後日「アジア圏に一層の投資、と言っていたのに、西アジアには全然投資していないじゃないか」と言われてしまう。

 

「確かにそうだけど、アジア圏と言っても東アジアを考えていたんだけど……」という感じです。言葉足らずであったり、曖昧な情報であったりして、誤解を招いてしまう状況です。

 

このような状況を避けるために有効なのが、Specificallyなどの単語。
Specificは「明確な」「具体的な」という意味。従って、Specificallyは「具体的に言うと」の意味になります。

 

We will be increasing our investment in Asia, specifically eastern Asia.

のように言えば、「アジア圏への投資を増やします。具体的に言うと、東アジアです。」の意味。
大きな枠組みを提供して、その中でより小さな領域を特定するときに使います。

 

似た表現でIn other wordsもありますが、微妙な違いがあります。
SpecificallyはAという大きな囲みの中の一部であるBを指定するのに対し、
In other wordsはただの言い換え。つまり、A=Bの状況で使う表現です。
 

したがって、前述の状況で
We will be increasing our investment in Asia, in other words, eastern Asia.というのは不適切。
アジア=東アジアではないからです。
しかし、例えば東アジアが伸び悩んでいるので、そこにもっと投資をする場合であれば、
We will be increasing our investment in the market where our business is not growing.
In other words, we will invest more in eastern Asia.
であればIn other wordsの前後が「=」で結ばれるので正しい表現となります。

 

このように例を提示するときに使われる表現で、i.e.e.g.があります。
特に書き言葉で使われることが多いです。
We will be increasing our investment in the market where our business is not growing, i.e. eastern Asia.や、
We will be increasing our investment in the market where our business is not growing, e.g. eastern Asia.など。
非常に似た表現のように思われますが、
i.e.を使っている前者の場合は、伸び悩んでいるマーケットは東アジアのみ。
e.g.を使っている後者は、東アジア以外にも伸び悩んでいるマーケットがあります。
つまり、i.e.は言い換えで、e.g.は一部の例をあげる時に使います。

 

 

 


 

筆者:木内 裕也  PEGL[ぺグル]-実践ビジネス英語講座-講師

ミシガン州立大学アメリカ研究博士号取得。国際会議、企業間交渉、テレビ放送などでの同時通訳ならびに実務翻訳を中心に活動。バラック・オバマ元大統領の自伝、マイ・ドリームの翻訳者。アフリカ系アメリカ人の歴史と文化を学術専門分野としてデトロイトやボストンなどで研究を行う。ミシガン州立大学では、アメリカ研究、大衆文化の授業を担当。上智大学で通訳講座を担当した経歴も持つ。TOEIC、TOEFLで満点、英検1級など主要な英語資格検定で最高峰の記録を持つ。

 

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