Allegedlyを使って問題を避ける
Innocent until proven guiltyという表現を知っていますか?
直訳すれば、「有罪になるまでは無罪」。
当たり前のようですが、「疑わしきは罰せず」という訳を当てると、その意味がよくわかるでしょう。
国際的には、日本では「無罪になるまでは有罪の国だ」と言われたりすることも多いのですが、「100%有罪」と判決が下されていない人についてニュースなどで報道するときによく使われる言葉に、Allegedlyがあります。
AllegedlyはAllegeという動詞が基本にあります。「主張する」とか「申し立てる」の意味。
Allegationという風に名詞にすれば、「主張」や「申し立て」の意味ですね。
Allegedlyは「主張されている」とか「申し立てられている」の意味。
He has allegedly committed a crime.というと、「彼は犯罪を犯したと主張されている」なので、
「彼は犯罪を犯したらしい」とか「彼は犯罪を犯したと言われている」の意味。
有罪判決が下されるまでは、例えどれだけ有罪が明らかでも、allegedlyが使われます。
これらの表現は、ビジネスの場でも使われることがよくあります。
Allegedlyなどを付けて話をしないと、
「A社とB社が合併すると言ってたじゃないか。結局、合併しなかった。」ということになりえますが、
Allegedlyをつければ、「A社とB社が合併するらしい」「すると噂されている」という点が明確になります。
「あくまで、聞いた話ですが」というニュアンスを出す時にはちょうど良い表現なのです。
Allegedly, Mr. Jonathan is stepping down from his role as the CEO and planning to promote Ms. Kramer.
(ジョナサン氏がCEOを辞めて、クレーマー氏を昇格させるらしい)など、人事の噂などでも聞かれます。
どのようなシチュエーションであっても、「聞いた話ですよ」と言って、情報の正確性についての責任を自分で負わない時に使うことができます。
筆者:木内 裕也 PEGL[ぺグル]-実践ビジネス英語講座-講師
ミシガン州立大学アメリカ研究博士号取得。国際会議、企業間交渉、テレビ放送などでの同時通訳ならびに実務翻訳を中心に活動。バラック・オバマ元大統領の自伝、マイ・ドリームの翻訳者。アフリカ系アメリカ人の歴史と文化を学術専門分野としてデトロイトやボストンなどで研究を行う。ミシガン州立大学では、アメリカ研究、大衆文化の授業を担当。上智大学で通訳講座を担当した経歴も持つ。TOEIC、TOEFLで満点、英検1級など主要な英語資格検定で最高峰の記録を持つ。
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