アメリカのビジネスパーソンはどのようにオンとオフを切り替えているか?
皆さんは、オンとオフの切り替えをどう行っていますか?
スマホだけではなく、リモートで仕事ができることによって、自宅にいても仕事ができますし、極論を言えば休暇先でも会議を行うことができます。このような状況では、いかにオフの時間をきちんと確保し、オンの時間では仕事に集中するかが重要になるでしょう。
また逆に家庭の用事などをリモートで働いている間にこなすことが求められ、仕事とプライベートのバランスに悩むことがあるかもしれません。欧米と比べて規則の順守がより一層求められる日本の状況と比較して、例えばアメリカのビジネスパーソンはどのようにしてオンとオフを切り替えているのでしょうか?
例えばニューヨークなどで活躍しているビジネスパーソンを想像してみてください。
オンとオフの切り替えをどう行っていると思いますか? もしかすると、「オンとオフの切り替えがきちんとできているに違いない」と想像されるかもしれません。もしくは、「オンとオフの切り替えを素早く行い、日中に家庭の用事をこなすと同時に、夜に仕事をすることもあるに違いない」と思われるかもしれません。
興味深いことに、色々な業種で活躍をしている人を見ていると、決して「これが正しいオンとオフの切り替え方」という法則がないことが見えてきます。
例えば、アメリカのオフィスを想像してみてください。日本ではまず無いかもしれないですが、家族の写真が机の上に飾ってあったりします。しかし、中には「オフィスに来たら仕事だけ。オフィスを離れたら、仕事のことは何があっても考えない。」という人もいます。「この人、家族はいるのかな?」と思っても、家族の話どころか、個人的な趣味の話もほとんどしない人もいます。しかし、業務中は100%仕事に集中。Work hard and play hard.という言葉もありますが、「仕事も一生懸命、遊びも一生懸命」です。
それとは正反対に、「子供を学校に迎えに行かないと」(I will have to go pick up my kid.)と午後3時にオフィスを留守にする人がいたり、「家の用事があって」(I have something to take care of.)と午前11時まで出社しない人も。
同時に、夜の8時になっても自宅からメールにアクセスしたり、資料作りに励んでいたりします。それだけではなく、夏休みなどに家族で旅行に行っているにもかかわらず、メールだけはいつでも返信されているという人も。
I will be out of my office but I will be checking my email regularly.(オフィスにはいかないですが、メールは定期的にチェックしています)とか、
You can always reach out to me. I plan to be available a few hours a day during my vacation.(いつでも連絡してください。休み中も毎日数時間は仕事をしているので)などという言葉を耳にすることも少なくありません。
どのようにオンとオフの切り替えを行うかは、個人の好みもありますし、それぞれの個人がおかれた状況にも大きく左右されているようです。
ただ、どの人にも共通しているように思われるのは、オンもオフも精いっぱいであること。「朝8時から夜5時まではオンで、それ以外はオフ」とする人も、1日の間にオンとオフが入り乱れている人も、その人なりにオンとオフを最大限に楽しみ、精いっぱいの努力をしています。
どうしてもオンばかりになって、オフがおろそかになってしまいがちではありますが、きちんとオフを確保することでオンの時間でも価値の創造ができるようになるのでしょう。
筆者:木内 裕也 PEGL[ぺグル]-実践ビジネス英語講座-講師
ミシガン州立大学アメリカ研究博士号取得。国際会議、企業間交渉、テレビ放送などでの同時通訳ならびに実務翻訳を中心に活動。バラック・オバマ元大統領の自伝、マイ・ドリームの翻訳者。アフリカ系アメリカ人の歴史と文化を学術専門分野としてデトロイトやボストンなどで研究を行う。ミシガン州立大学では、アメリカ研究、大衆文化の授業を担当。上智大学で通訳講座を担当した経歴も持つ。TOEIC、TOEFLで満点、英検1級など主要な英語資格検定で最高峰の記録を持つ。
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