コロナ禍を経て生まれた英語表現
2020年が始まってすぐに日本でもコロナウイルス感染症が拡大し、3年が経ちました。2020年の春を思い返してみると、3年後に今のような生活になっていることをどれだけの人が想像したでしょうか?
3年前からは大きく状況も変わっていますが、それでも多くの人の頭の片隅にコロナがあるのではないでしょうか? 2020年、2021年には、コロナに関するいろいろな英語表現を学ぶ機会もあったと思います。そして2023年になって、ある意味でコロナと共存する社会になったからこその表現もあります。
例えば、「コロナ前」や「コロナ後」という表現。今でもコロナの影響はありますが、一時とは状況も違い、国際会議やビジネスの会議もバーチャルではなく対面で行われることが増えています。そうすると、「コロナの前は… コロナの後は…」という話題になることも多いです。そんな時に、BCとACと冗談半分に使う人もいます。
通常のBCとADといえば、紀元前などというときに使う表現。Before ChristがBCですし、Anno DominiがADです。また、キリスト教色を減らすという意味で、BCの代わりにBCEという表現も使われます(Before Common EraもしくはBefore Current Eraの略)。それをまねて、BC:Before Covidと、AC:After Covidと表現しているのです。
会議などにもオンラインで参加する人と対面で参加する人と両方がいることも多いので、そうすると、Will the virtual option be available?(バーチャルで参加するオプションもありますか?)という質問がよくあります。We will send you a zoom link.などといって、リンクを送るときの表現も当たり前のように使われます。
逆に、This seminar will be in-person only.やWe will not offer a virtual option for this meeting.など、対面での参加だけに制限することもあります。Please let us know if you need a link to attend the meeting via zoom.など、「(必要な人だけにはリンクも送るので、)リンクが必要なら教えてください」という表現も使われます。
We are finally back in person.や、For the first time in three yearsもよく耳にします。「やっと対面に戻ることができました」と「3年ぶりに」の意味ですね。It is great to be back in person.とか、It is great to actually see you.も「実際にお会いできてうれしいです」の意味。もちろん、冗談半分で、Now we actually have to wear pants.という人もいます。Zoomなどでは、パジャマのズボンにYシャツ、という格好で会議に出る人も少なくないですから、「ちゃんとしたズボンをはかなくてはいけませんね」という意味です。
なお日本語では「コロナ」ということが多いですが、英語ではCovidが一般的ですね。CoronaやCovid 19ということは少ないです。
筆者:木内 裕也
PEGL[ぺグル]-実践ビジネス英語講座-講師
ミシガン州立大学アメリカ研究博士号取得。国際会議、企業間交渉、テレビ放送などでの同時通訳ならびに実務翻訳を中心に活動。バラック・オバマ元大統領の自伝、マイ・ドリームの翻訳者。アフリカ系アメリカ人の歴史と文化を学術専門分野としてデトロイトやボストンなどで研究を行う。ミシガン州立大学では、アメリカ研究、大衆文化の授業を担当。上智大学で通訳講座を担当した経歴も持つ。TOEIC、TOEFLで満点、英検1級など主要な英語資格検定で最高峰の記録を持つ。
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