こんにちは。グローバル人材育成事業本部の宇野です。
最近注目のパーソナライズドラーニングについて、前後編にわたりご紹介いたします。前編では、パーソナライズドラーニングの歴史について、後編では、今後加速度的に進化するであろうパーソナライズドラーニングの未来像についてご紹介いたします。
 

パーソナライズドラーニングとアダプティブラーニングの特徴
 
個別化学習(Personalized Learning)とは、生徒一人一人にフィットした学習経路を提供する概念です。個別化学習においては、授業内容だけでなく、評価テストからフィードバックに至るまで、さらに理想的には生徒の性格や強み弱みも把握されたうえで、システム上でテイラーメードで提供されます。そして個別化学習を提供する、オンラインテクノロジーを高度に活用した形態は、Adaptive Learningと呼ばれています。
 
具体的には、システムが一人一人の生徒に対し以下の判定をします。
 
・出口：学習提供者（教員や学校）が、学習のゴールや評価基準を設定
・入口：一人一人の生徒の前提知識・得意・不得意分野、関心、自信などの現状がプレアセスメントにより把握され、プロフィール化
・学習経路：出口と入口の判定により、本人に最適な学習経路が提示
 
学習開始後も、洗練されたシステムの場合は、学習中の正誤やつまずき、さらには回答時間の長短に基づき、経路は変化します。学習者がある事項をすでに熟知しているとシステムが判断した場合、その事項はスキップされます。
 
 

開発会社
 

世界中に大手からスタートアップまで、多くのプレイヤーが存在します。特に米国では大手の教材出版会社でこの分野に力を入れていないところは無いといっても良いほどです。

前提知識や得意不得意に適応した学習内容を個別に提示するアダプティブラーニングは、レベル別・分野別の多量なマイクロラーニングコンテンツが必要となります。また、回答時間・正解不正解のデータが蓄積されないと精度が高まらないため、多くの学習者を擁するシステムほど、進化改善が進みやすい特徴があります。多くのコンテンツを有している大手出版社が開発元の中心となっているケースが多いのも、このためでしょう。
 
 

対象学習者は？
 

海外では過去5年ほど、小学校から企業研修に至るまで、多くの教育機関で試行錯誤が行われています。2020年現在では、そのプラス面だけでなくマイナス面も認識され、さらなる改善の議論がされています。日本の教育現場では、まだまだこれからというところです。

この学習手法はどのような分野に向くのか？
 

学習分野を問わず、知識のインプット部分には効果があるでしょう。特に、学習順序が段階的であり、つまずく部分があると次のステップの理解が難しい、算数などの理系分野や語学分野にはより効果があると思われ、実際この2分野で多くの教材が開発されています。また、初級者の学習キャッチアップにも高い効果が見込めます。
 
前後編にわたり、パーソナライズドラーニングについてご紹介いたしました。今後も、Aoba-BBTでは皆さんに新しい学習スタイルを提案していきたいと思いますのでお楽しみに！

筆者：宇野令一郎
BBT グローバル人材育成事業本部長

 
 

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