グローバルビジネスにおける休日の扱い方
日本の休日は「国民の休日」として制定されたものや、社会一般的に学校や職場で取得されるものが基本的に共通しています。
1月のお正月、春のゴールデンウィーク、夏のお盆休みが3つの長い休み。
それ以外では、勤労感謝の日などに休みがあります。
このように考えると、宗教や信仰に関する休日を取る人が非常に少ないことがわかります。
しかし、宗教に対する考え方の違う文化では、宗教的な休日の取得が非常に重要。
例えば、ユダヤ教にはユダヤ教の祝日があります。
学校では通常の授業が行われている日ですが、ユダヤ教の学生は通学しません。
欠席扱いになることもなく、自宅でその日を祝います。
これは、職場でも同じ。
このような休日の取得を認めない、もしくは有給休暇扱いさせることは許されていないのです。
宗教的な休みではないけれど、文化的な休みを取りたい、という人もいます。
旧正月と呼ばれる、太陰暦の1月1日がその例として挙げられます。
中国やシンガポールなどの国で祝われていますが、例えばアメリカに住む中国系の学生が「家族と一緒に旧正月を祝うので、授業を休みます」ということもあります。
アメリカでは「宗教的な休みの取得は認めなければいけない」と規定している大学がほとんど。
欠席扱いすることなく、例えばその日に試験があったりする場合は、別の日に試験を行うなどの措置を取ることが求められます。
しかし、旧正月のように文化的な休みにどう対応するかを決めている大学は圧倒的に少ないです。
そうすると、例えば教授個人の考え方にゆだねられてしまうことになります。
その日に3つの授業がある場合、2人の教授は「もちろん休んで大丈夫」と言っても、もう1人の教授が許可を出さない場合など、結局その学生は旧正月を祝えないことになります。
では、職場ではどうでしょうか?
一般的に、日本の会社はそもそも認められている有休すら取りにくいともいわれています。
Life-work balanceをきちんと考えよう、という流れが一層主流になっている中で、文化的な休みを認める規則を作り上げることが求められています。
筆者:木内 裕也 PEGL[ぺグル]-実践ビジネス英語講座-講師
ミシガン州立大学アメリカ研究博士号取得。国際会議、企業間交渉、テレビ放送などでの同時通訳ならびに実務翻訳を中心に活動。バラック・オバマ元大統領の自伝、マイ・ドリームの翻訳者。アフリカ系アメリカ人の歴史と文化を学術専門分野としてデトロイトやボストンなどで研究を行う。ミシガン州立大学では、アメリカ研究、大衆文化の授業を担当。上智大学で通訳講座を担当した経歴も持つ。TOEIC、TOEFLで満点、英検1級など主要な英語資格検定で最高峰の記録を持つ。
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