グローバル経営人材育成のキモ
「サクセッション・プランニング」とは?
皆さんこんにちは、BBTグローバル人材育成事業本部の宇野です。
皆さん、「サクセッション・プランニング(succession planning)」という言葉を聞いたことはありますか?今日はこのキーワードについて、お話したいと思います。
忘れられてませんか? 本気のグローバル経営人材育成
過去数十年間の経済と経営のグローバル化が進む中で、日本企業が海外展開を加速するためにグローバル経営人材を育成することの重要性は、それこそ何十年も前から言われていました。80年代は大手自動車、家電メーカーが、90年代はその系列企業が海外進出、2000年代は多様な業種の海外進出が進みました。日本でグローバル経営人材育成が最もクローズアップされたのは、様々な企業が海外拠点を持つようになった、2010年前後であったと思います。このタイミングで書籍も多く出ています。
しかしその後、日本でのグローバル経営人材育成は重要課題でありながら、その動きはやや停滞してきたように思います。過去10年は、中国・韓国勢も含めた海外勢が勢いを増し、自信をなくしてきた10年間だった、ともいえるかもしれません。
グローバル経営人材を育成するには、多大な時間とコストがかかります。2000年代まで、グローバル経営人材育成の王道は海外MBA派遣でした。しかしほとんどのMBA派遣者が退職するにつれ、多くの企業は海外MBA派遣を廃止か、大幅縮小しています。現在、企業からの海外MBA派遣者数は90年代の1/10くらいではないでしょうか。
最近はDX、AI人材への投資が増えており、グローバル経営人材投資が減っているということもあるかもしれません。
しかし、グローバル経営人材育成はニワトリと卵の関係のようなものです。候補を早期に選抜し、育成を進めなければ、企業の継続的な成長を担う人材を確保することが難しくなります。
それでもそんな中、最近は一般的なグローバル「経営人材」育成よりも、「サクセッション・プランニング(succession planning)」を意識したグローバル「次世代経営人材」育成のご相談が増えてきました。
海外では10年前からキーワードとなっている「サクセッション・プランニング」の考え方が、少しずつ、浸透してきたのかな?とも思います
このキーワード、まだ日本では聞きなれない方が多いと思います。そこで、グローバルな視点での「サクセッション・プランニング」について、しばらくこのブログでお話ししたいと思います。
サクセッション・プランニングとは?
サクセッション・プランニングとは、次世代の経営者やCxO候補、幹部をどのように育成していくか、という計画を戦略的に立てることです。
この計画を策定することで、後継者候補の育成に必要なリソースや時間を明確にすることができます。また、グローバル経営人材に必要なスキルや知識を習得させる研修を導入し、グローバル経営人材の育成を加速させることができます。
BBTでは、日本人・外国人幹部にかかわらず、そのような研修のご相談をいただくことが、急速に増えています。
サクセッション・プランニングが必要な理由
グローバルかローカルか、また企業ステージにかかわらず、以下の理由から必要です。
1.経営の継続性を確保するため
経営者や幹部の退職はいつでもあることです。この空白を防ぐことができます。
2.人材育成の効率化を図ることができる
経営者候補の育成に必要なコストは、意外とかかります。そのためのリソースや時間をあらかじめ明確にすることができます。
3.優秀な人材の定着を促進することができる
後継者候補のモチベーションを高め、リテンションを向上させることができます。
サクセッション・プランニングの4W2H
サクセッション・プランニングを始める場合、まず以下の内容を明確にします。
WHO – 育成対象者:誰を育成するのか
WHAT – 育成目標:どのようなスキルや能力を身につけさせるのか
WHEN – 育成期間:いつまでに育成するのか
WHERE – 育成場所:グローバルに散る人材をどこで育成するか
HOW – 育成方法:どのような方法で育成するのか
HOW MUCH – 育成予算
サクセッション・プランの一部である研修については、BBTでは以下のような研修メニューを、日本人・外国人問わず提供しています。
GL:Global Leadership系(ソフトスキル):リーダーシップ、グローバルマインドセット、異文化理解、等
GM:Global Management系(ハードスキル):戦略、ファイナンス、マーケティング、ヒューマンキャピタルマネジメント、等
これだけ見ると、通常の研修の経営人材育成版?と見えるかもしれませんが、経営人材育成なので、中身はMBAとも違います。一言でいえば、アクションラーニング、RTOCSの連続、というべきものですが、これはまた別途紹介したいと思います。
さて残念ながら?、多くの日本人幹部の場合、英語力がネックになることが多く、GL、GMの前に、GC:Global Communication=英語、のトレーニングが必要になるケースも多いのです。
今日は、次世代グローバル経営人材育成のきほんの「キ」についてお話ししました。次回は、グローバル経営幹部育成にあたっての「英語力」に関するお話をしたいと思います。お楽しみに!
筆者:宇野令一郎
BBT グローバル人材育成事業本部長
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