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グローバル経営人材育成のキモ :後編
グローバル経営人材になるための“高速道路メソッド”

グローバル経営人材育成のキモ :後編<br>グローバル経営人材になるための“高速道路メソッド”

皆さんこんにちは、BBTグローバル人材育成事業本部の宇野です。
 
前回は、「グローバル経営人材育成」の上で、日本企業の多くは「グローバルリーダーづくり」の前に「英語力」でいきなりつまずいてしまう、という話をしました。
グローバル経営人材になるうえで、「英語力」は必須スキルでありながら、一部でしかありません。このボトルネックはさっさと卒業したいところですよね。
 
今回は英語力が初中級の人が、一気に「グローバル経営人材」に変身するための〝高速道路メソッド〟について紹介したいと思います。
結論を一言でいうならば、「リアルなビジネス場面の500本ノック」です!

 
 

1.現代の英語学習の問題点
 
グローバル化が進む現代社会では、企業や個人が異なる文化や国境を越えて効果的にコミュニケーションを取る能力はますます重要になっています。
 
しかしながら、学校教育を中心とする多くの伝統的な言語学習プログラムは、文法や語彙の学習に重点を置いているため、学習者が実際のビジネスシーンで直面するであろう複雑で実践的な問題解決のスキルや、文化間コミュニケーションの習熟といった面を満足にカバーできていません。
 
そしてスピーキングに焦点を当てた英会話スクールに通ってみても、ビジネスの現場で「今一つすぐ使えないな」と食い足りない感がある感想を持つ方も多いのではないでしょうか(多くのビジネス英語教科書は、英語教育のプロが執筆者で、ビジネス経験の豊富な著者の参画が少ないからとも言えます)。
 
このようなギャップを埋める理論が、第二言語習得論の中には、マイナーですがあるのです。それが、Problem-Based Learning (PBL)と Task-Based Language Teaching (TBLT)です。これらの学習方法は、実世界の状況や問題に基づいたコンテキスト内で英語を学ぶことに重点を置いています。Aoba-BBTは、「BBTオンライン」をスタートした2011年からこのメソッドに注目してきました。
 
 

Problem-Based Learning (PBL)とは?
 
仕事の現場はいわば、問題解決の連続ですよね。
 
「問題解決のAoba-BBT」が、このメソッドに注目しないはずがありません。Problem-Based Learning(問題解決学習、PBL)は、実際おきうるリアルな「問題・課題」を基にして学習を進める教育手法です。
 
PBLでは、実際のビジネス環境を反映したシナリオを与えます。それを学習者が解決策を考え、アウトプットします。たとえば、グローバルマーケットでの新製品の立ち上げや、国際チームとのプロジェクト協力など、実際のビジネスシーンから取り上げた問題が提示されます。
 
このプロセスの中で、学習者は英語でコミュニケーションを取りながら、問題を分析し、批判的思考を用いて解を導き出さなければなりません。
 
PBLは、リアルなシチュエーションで交渉、意見の表明、説得などの、ビジネスにおける実践的なコミュニケーションをシミュレーションします。これらの実践スキルは通常の英会話クラスではなかなか味わうことのできない緊張感と「自発的アウトプット力」の向上をもたらします。
 
結果として、PBLを通じて英語力とともに批判的思考、リーダーシップといったビジネスで成功するための重要なスキルも、身につけることができます。
 
 

Task-Based Language Teaching (TBLT)とは?
 
仕事の現場は、問題解決の連続と同時に、実際のアクションの連続でもあります。
 
Task-Based Language Teaching(タスクベースの言語教授法、TBLT)は、あるタスクを遂行するプロセスを通じて促進する教育アプローチです。「タスク」とは、目的を達成するために学習者が実行するアクションを指します。
 
たとえば、会議の議題を決める、資料を作成する、ビジネス提案を書く、クライアントとのメールのやりとりを行うなど、ビジネス関連のタスクがそれに該当します。
 
TBLTは、学習者がタスクを遂行する過程で自然なコミュニケーションを必要とするため、実際のビジネス現場への応用がきく形で英語を習得できます。たとえば、実際のプロジェクト管理のスキルを磨くために、学習者がプロジェクト計画を作成し、それをチームで実行するといったタスクが挙げられます。
 
結論として、TBLTはビジネス英語の習得だけでなく、ビジネスで成功するために必要な業務遂行力をも磨くことができます。
 
 

2.「ビジネスで結果を出す英語力」のつくりかた
 
PBL(Problem-Based Learning)とTBLT(Task-Based Language Teaching)を組み合わせ、ビジネスで結果を出すうえで必須の2大能力「問題解決力」「タスク遂行力」を活かした英語カリキュラムこそが、未来のグローバル経営人材にとっての英語力向上の〝高速道路〟であることは間違いありません。
 
従来のビジネス英語学習法と、PBL(Problem-Based Learning)とTBLT(Task-Based Language Teaching)を組み合わせた方法との間には、アプローチ、実用性、そして結果の面で顕著な違いがあります。これらの違いを「ビジネスで結果を出せる実践英語学習法」の観点から比較検討しましょう。
 
 
従来型の学習法:
 
従来の方法は、しばしば文法ルールの記憶や単語の暗記に重点を置いています。これは教科書や教室内での学習に依存しており、受動的な知識の習得を促します。
 
また、従来の英会話学習は、スクリプトに基づく会話パターンの練習や、一般的なビジネス用語の暗記と、コントロールされたロールプレイに重点を置いています。
 
おもに教科書と標準化された教材に依存し、実際のビジネス環境や特定の職業分野で直面する複雑な対話シナリオを題材にすることが少ないです。
 
また従来の方法は一般的なシナリオを想定しており、学習者が直面する特定の問題や状況に適用するのが難しい場合があります。
シナリオはしばしばあらかじめ用意されており、予期せぬ質問や複雑な交渉など、リアルタイムのコミュニケーション能力を伸ばす機会が不足していることがあります。
 
 
Aoba-BBTメソッド:
 
PBLとTBLTを組み合わせるAoba-BBTメソッドは、現実的なビジネス問題とタスクに焦点を当て、学習者がアクティブに考え、準備されたロールプレイ(Controlled Output)ではなく、自発的な発話(Spontaneous Output)で解決策を見つけ、話をするプロセスを重視します。
 
このアプローチは、現実のビジネス環境での即興の対話や問題解決を促し、学習者が臨機応変に対応する能力を育てます。実際のプロジェクトや業務に関連したタスクを通じて、学習者は特定の状況や挑戦に対処するための実践的な英語コミュニケーションスキルを習得します。
 
従来の英会話学習法は、実際のビジネスシチュエーションでの即時の応用が難しく、学習効果が職場での実際の成果に直接つながりにくいと感じる学習者もいます。
 
Aoba-BBTメソッドは、現実的なビジネスシナリオを基にしているため、よりコミュニケーションの改善、プロジェクトの成功率の向上、交渉の成果など、明確で測定可能なビジネスの成果をもたらすことができます。
 
私たちAoba-BBTは、実践的な合計500本ほどのビジネスシチュエーションを準備しています。ぜひ500本ノックを体感してみてください。
 
 


筆者:宇野令一郎
BBT グローバル人材育成事業本部長


 
 

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