AI時代のシン・グローバルリーダー入門-2
これからのグローバル経営幹部に必須な「AI活用力」とは?
こんにちは。Aoba-BBTグローバル人材開発部の宇野です。
前回のメルマガから、新テーマ「AI時代のシン・グローバルリーダー入門」と題し、AIと共存し、ビジネスを加速させるグローバルリーダーになるために役に立つ情報を提供しています。
前回は、「3つのG」:GM(Global Management)、GL(Global Leadership)、GC(Global Communication)を大航海時代のコロンブスの航海にたとえて、以下のようにお話ししました。
「3つのG」はグローバル経営幹部に必要な能力。
グローバルビジネスを大海原を渡る船旅にたとえると、皆さんは「船長」です。
世界をまたにかける船には、
GM:Global Management:確かな航海図
GL:Global Leadership:信頼できる船員を動かす力
GC:Global Communication:港で通じる共通言語
が不可欠です。
これらの能力は、それぞれ独立しながらも互いに深く関連しており、一つが欠ければ成功への航路は遠のくのです。
今回は、上記の3Gスキルに加え、これからのグローバルリーダーに必要不可欠な、もう一つの力「AI活用力」についてお話しします。
21世紀のグローバルリーダーにもう一つ必要なもの「 AI活用力」
21世紀のグローバルリーダーには、大航海時代には存在しなかった「AI」を積極的に「活用」し、ビジネスをさらに加速させるスキルが不可欠です。
AIは「自動操舵装置」のように、日々の業務を効率化し、GM、GL、GCの能力を最大限に引き出します。データ解析や意思決定支援システムは、見えない海流や障害物を検出し、最適な航路を提案する「海の目」とも言えるでしょう。
このようにAIを活用することで、グローバル経営幹部は、新しい時代の航海において競争力を持続させることができるのです。
それでは、「3つのG」で、今後どう「AI」を活用できるか見ていきましょう。
GC x AI(GC分野でAIを活用する)
GC:グローバルコミュニケーションにおけるAIの活用といえば、前回ご紹介したリアルタイム翻訳システムがその一例です。
国際会議で複数の言語が飛び交う中、AIを駆使したイヤピースは、まるで国連の同時通訳者のように、スピーカーの言葉を即座に自国の言語に変換します。これにより、言語の壁は低減され、アイデアの共有や意見の交換がスムーズに行われるようになるのです。
また、カスタマーサービスの領域では、AIが搭載されたチャットボットが多言語での問い合わせに対応し、24時間365日、顧客の声に耳を傾けることが可能になります。このようにAIは、GCの効率と範囲を大幅に拡大し、世界中の顧客との距離を縮めるための強力な助けとなるのです。
GL x AI(GL分野でAIを活用する)
GL:グローバルリーダーシップの領域もAIがこれから活用されていく分野でしょう。AIを活用したチームの生産性やモチベーションを高めるデータ駆動型の意思決定支援サービスが増えるでしょう。
たとえば、AIがチームメンバーのパフォーマンスデータを分析し、各メンバーの強みや改善点を可視化します。これにより、リーダーは個人に合わせたフィードバックを提供し、チーム全体のパフォーマンスを向上させることができます。
また、AIを用いて従業員のウェルビーイングを追跡できれば、ストレスの兆候を早期に検出し、働く環境の改善にも役立つでしょう。
リーダーはこれらの洞察を利用して、チーム内のコミュニケーションを強化し、より健全なワークライフバランスを促進する方策を講じることができるのです。
GM x AI(GM分野でAIを活用する)
GM:グローバルマネジメントの領域でAIの力を借りれば、市場の動向を予測する精度が格段に向上します。
たとえば、AIは大量の市場データを解析して、消費者のトレンドや競合他社の動きをリアルタイムで捉えることができます。この情報をもとに、マネジメントはより戦略的な意思決定を行い、事業を成長させるための投資先を選定することが可能です。
また、サプライチェーンの最適化にAIを活用することで、生産から配送に至るまでのプロセスを効率化し、コスト削減と顧客満足度の向上を実現します。AIによる予測分析を用いれば、需要の変動に迅速に対応し、在庫過多や不足による損失を防ぐことができるのです。
これらのAIの活用事例を通じて、グローバル経営幹部はGC、GL、GMの各領域でのパフォーマンスをさらに高めることができると同時に、21世紀のビジネス環境において、競争の一歩先を行くための強力な支援を受けることができます。
今後さらに成長することが見込まれるAI分野は、私たちのビジネスに不可欠なものになることは間違いありません。
次回からは、AI時代のグローバルリーダーを取り巻く環境や、求められるスキルについて、さらに深掘りしてお話します。
AI時代のシン・グローバルリーダーを目指す
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GM(Global Management)
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GL(Global Leadership)
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GC(Global Communication)
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筆者:宇野令一郎
BBT グローバル人材育成事業本部長
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