ビジネス英会話でプレゼンをスマートに終えるコツ
プレゼンをするだけでも緊張するのに、英語でプレゼンをするとなるともっと緊張する、という人は多いでしょう。
しかし、仕事柄英語でのプレゼンをこなすことが多くて、比較的慣れている人も少なくはありません。
また、ただスライドを読むのではなく、非常にダイナミックな優れたプレゼンをこなす人も多いです。
しかし、どんな上手なプレゼンをしても、最後の最後でせっかくの素晴らしいプレゼンを台無しにしてしまうこともあります。
それは、プレゼンを終えたときに何と言うか。
日本語だと「以上です」「ご清聴ありがとうございました」などと言う事が多いですね。
それを英語でThis is it.やThat is all.と訳したり、Thank you for listening.と挨拶したりする人は少なくありません。
しかし、その一言でそこまでは「いかにもグローバルに慣れている」というプレゼンが、一瞬で崩れてしまいます。
英語では、たった一言、Thank you.とだけ言うのが一般的。
しかし、ただ口にすればよいのではありません。
プレゼン最後のスライドの内容を話し終わり、そこで一拍の静寂を置いて、Thank you.と言います。
プレゼンの上手な人は、この一拍がとても上手。
コメディアンも同じですね。
上手なコメディアンは何を言うかよりも、どれだけ静寂の時間を上手に使って間を取り、その間を利用してより面白いエンターテインメントを提供しているでしょう。
それと同じように、上手なプレゼンターは間を利用するのです。
聴衆は、発表中その内容に集中していますし、いろいろな情報を目に耳にしているでしょう。
スピーカーはある意味で、陰に隠れています。
伝えたい情報を表に出すからです。
しかし、その発表が終わったときに絶妙の間を取ることで、聴衆の集中がスライドや情報からプレゼンターに向かいます。
スクリーンを見ていた聴衆が、絶妙の間によってスピーカーを見るのです。
そのタイミングで、心からのThank you.を言います。
そうすると「今日のプレゼンは良かった」だけではなく「今日のプレゼンターは良かった」となるのです。
Thank you for listening.のように、Thank you.に何か付け足したい場合は、Thank you for your time.も良いでしょう。
「聞いてくれてありがとう」というと「聞く価値がないかもしれないけど」というやや謙遜の気持ちが表れます。
日本語ではそれを美とするかもしれませんが、それよりも「時間を割いてくれてありがとう」の方が一般的。
「聞く行為」よりも、「(限りのある)時間を割いてくれた」ということに感謝をします。
筆者:木内 裕也 PEGL[ぺグル]-実践ビジネス英語講座-講師
ミシガン州立大学アメリカ研究博士号取得。国際会議、企業間交渉、テレビ放送などでの同時通訳ならびに実務翻訳を中心に活動。バラック・オバマ元大統領の自伝、マイ・ドリームの翻訳者。アフリカ系アメリカ人の歴史と文化を学術専門分野としてデトロイトやボストンなどで研究を行う。ミシガン州立大学では、アメリカ研究、大衆文化の授業を担当。上智大学で通訳講座を担当した経歴も持つ。TOEIC、TOEFLで満点、英検1級など主要な英語資格検定で最高峰の記録を持つ。
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